▼直接ぶつけてみよう!医者に確認したい質問状

Q1●悪玉コレステロールが高いほうが、がんになりにくいのでは?
「私を悪玉コレステロールが高いと診断し、このままだと動脈硬化になるということで、下げる薬を処方されましたが、悪玉コレステロールが高いほうががんやうつ病になりにくいというデータも最近出ています。日本人の死亡率トップはがんなのに、この薬を飲んでも大丈夫ですか?」

Q2●私はメタボですが、太ったままのほうが長生きできるのでは?
「私をメタボリック・シンドロームと診断し、血圧、血糖値、血中脂質を下げろと言いますね。しかし、太めの人がやせ型の人よりも6~8年寿命が長いという研究結果があります(東北大学公衆衛生学研究グループによる1995~2006年追跡調査)。一生懸命やせたら早死にするのでは?」

Q3●血圧の薬を飲まなくても9割は脳卒中にならないのでは?
「ある研究では、160ぐらいの血圧の人の場合、血圧の薬を飲んでも6%の人が脳卒中に、飲まなかった人で脳卒中になった人は約10%。血圧の薬を飲まなくても9割は脳卒中にならないのでは? また、高齢の糖尿病患者の場合、血糖値は正常値まで下げたら低血糖でボケてしまうのでは?」

Q4●ほんとうに、あなたで大丈夫なんですか?
「厚労省が認可したからといって、新薬を処方しようとしていますが、欧米など、すでに販売されている国ではどのような副作用が報告されているか確認していますか?」あなたの担当医はきちんと答えられる名医だろうか!?

和田秀樹
1960年、大阪生まれ。85年東京大学医学部卒業。東京大学医学部付属病院精神神経科、老人科、神経内科にて研修。米国カール・メニンガー精神医学校国際フェローを経て、精神科医。現在、川崎幸病院精神科顧問、国際医療福祉大学大学院教授、一橋大学経済学部非常勤講師、和田秀樹こころと体のクリニック院長。『医学部の大罪』(ディスカヴァー携書)など著書多数。
(唐仁原俊博=構成 奥谷 仁=撮影)
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