「つまらぬ男」発言でダメージ、蓮舫の脇の甘さ
一方、蓮舫氏も巷間でいわれるほど安泰ではない。8月23日の外国特派員協会での講演で岡田氏を「本当につまらない男」と表現したことは、大きなダメージとなっている。後に蓮舫氏はツイッターで「ユーモアのない真面目さを現場で伝えたかった」と言い訳し、「猛省している」としたが、講演ではこの発言の直後に「私はユニーク」と自己主張しており、他者をけなすことで自分の存在をアピールする魂胆があったことは明らかだ。
脇の甘さを露呈した件は、過去にもある。たとえば2010年に国会内でファッション誌の撮影を行った事件だ。蓮舫氏はこれを「政治活動」として参院事務局に届けたが、スーパーモデルよろしくカメラの前でポージングを取るのは、政治活動とは到底いい難い。
また覚せい剤所持で逮捕歴のある経営者との付き合いが週刊誌で報じられたが、これについてもきちんとした説明を行っていない。
8月27日にはスポーツ紙のインタビューで「(首相を)やりたい」と答えた蓮舫氏だが、その意欲はともかく、客観的に見て首相の資格があるといえるのだろうか。脇が甘く、疑惑への説明も不十分――そのような代表を掲げた民進党が、果たして政権を獲ることができるのか。
民主主義のシステムをきちんと機能させるためには、国民から一定の支持を受け、政権担当能力のある真っ当な野党の存在が欠かせない。いったいいつになったら、民進党はその役割を果たせるようになるのだろうか。