大学進学率 東京と鹿児島で2倍以上の開き
さて私は、鹿児島という地方の出身者ですので、進学率の地域格差に関心を持ちます。今となっては、高校進学率はどの県も95%を超えており、地域差はほとんどありません。しかし大学進学率はそうではなく、都道府県別に計算すると凄まじい格差があります。表1は、今年春の大学進学率の都道府県ランキングです。
最高は東京の72.7%、最低はわが郷里・鹿児島の35.8%で、この両端では倍以上の開きがあります。同じ国内とは思えぬほど、大学進学チャンスには著しい地域格差があることが知られます。
上位には、都市的な県が多いですね。大学がたくさんあるためでしょう。わが国の大学は都市部に偏在しており、全国の大学777校のうち349校(44.9%)は、首都圏・近畿圏(埼玉、千葉、東京、神奈川、京都、大阪、兵庫)に立地しています。
一方、地方は大学が少なく、大学に進学しようという生徒の多くは地域移動(下宿)を強いられる。バカ高の学費に加えて、下宿のコストも課されるわけです。所得水準の低い地方の家庭にとって、この負担はとてつもなく重いでしょう。大学進学率が低い県の顔ぶれ(表1)をみると、さもありなんです。