「死んでも恥をかきたくない」思いが強いのは女性
意識しておくのは財産だけではない。キーパーズの吉田太一氏も「弊社ではエンディングノートを無料配布して作成を勧めています。自分のプロフィールや緊急時の連絡先に始まり、介護・看病、延命措置などの希望から葬儀の要望、財産状況まで、さまざまな事項を書き残せます。こういうことに熱心なのは女性ですね。世間体も気にするし、男性よりも自立していて死んでも恥をかきたくないというプライドがある、だから対策も早い。その点、男性は会社ではプライドがあっても、人間としてのプライドが低いのか、たとえば弊社への事前見積もりの90%は女性からです」。
確かに、世話をしてくれる人は葬儀費用の立て替えも請け負う可能性がある。ならば、死後に備えて遺言で遺産分与を約束したり、葬儀費用を事前に託したりして先手を打っておけば、生前も気持ちよく世話をしてもらえるはずだ。
(撮影=宇佐見利明)