「ギャングになる若者にも政治に興味を持ってほしい」

――元ワルが地域貢献するような環境づくりをしているんですか?

地元の人たちからしたら、あんだけ悪さしていたのに、子どもたちのために活動してくれている。だから、よろこんでもらっています。そうした草の根の活動が評価されている俺を見て、近所の人からは「あいつが選挙上がる(当選する)んやけえ、絶対俺らも上がりよる(当選できる)」と言って出馬しようかって思う人も増えているようですから、いいきっかけになったと思っています。

――元ワルの「敗者復活戦」の道筋を橋本さん本人が実践して見せているんですね。見た目とは裏腹にとても真面目な一面が垣間見えました。後編では橋本さんの選挙の様子を中心に迫ってみたいと思います。
 
橋本真助(はしもと・しんすけ)
みやこ町議会議員
1986年4月福岡県生まれ。現在2期目。築上北高等学校中退。元ヤンキー。自身の経験を元に、若者の更生を信条とし、前科者の社会復帰・起業支援などを行う。地元の組織と対等に話ができるだけの影響力を持ち、地元の飲食店等でトラブルが起きたときは、警察よりも先に彼の元に仲裁依頼の連絡が来る。条例や法律にも精通し、議会での発言も活発に行うなど、議会活動においても余念がな
い。
 
仁木崇嗣(にき・たかつぐ)
一般社団法人ユースデモクラシー推進機構 代表理事
1986年奈良県生まれ。陸上自衛隊少年工科学校卒、デジタルハリウッド大学院修了。デジタルハリウッド大学メディアサイエンス研究所研究員。株式会社火力支援代表取締役。2015年、デジタルネイティブ世代を中心とした全国の若手地方議員やアクティビストと協働し、一般社団法人ユースデモクラシー推進機構(
http://youth-democracy.org/)を立ち上げ、全国の地方議会のアップデートを通して日本の民主主義の質の向上を目指し活動中。
(大杉和広=写真)
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