とはいえ、経営者にとって晩飯が接待というのは日常茶飯事。中華だろうがイタリアンだろうが、出されたものは、ある程度食べなければいけない。そこで朝と昼の食事をカットして、摂取カロリーを減らすという。
「これをよくやってるのは、GMOインターネット社長の熊谷正寿氏です。朝食は動物性タンパク質のヨーグルトと植物性タンパク質の大豆、ブドウ、ポリフェノールしか口にしません。朝に豆腐の味噌汁をとったら、昼はブドウ糖を舐めるだけだったり、徹底しています。リクシル社長の藤森義明氏の朝食は、毎日、ご飯と納豆と味噌汁。なぜかというと、ひとつは変なものを食べて腹をくだすリスクを減らせるから。もうひとつは、朝食がうまいかまずいかで、その日の体調を判断できるからです。今では朝食をとると仕事モードに切り替わるような役割を担っているのかもしれません」(國貞氏)
仕事をこなすにはよく食べなければいけないが、暴飲暴食はNG。そして「これを食べたら頑張るぞ!」とスイッチングになる食べ物が見つかればなおよいと言える。
さらに進化すると、1回の食事から人生の喜びを見出すこともできるようになる。
「乾杯する際、『これを飲んだら死んだと思え。乾杯!』とコールしていたのが岡本太郎氏。同じようにサルバドール・ダリも、食事をする前に、自分の死を強く意識していました。理由は、『死への恐れをはっきり知覚すればするほど、わたしはよりよく生きることができる。そしてますます晴れやかな気分になる』から。芸術家2人に共通しているということは、創造力をかきたてる習慣でもあるのではないでしょうか」(著名人の行動習慣をまとめた著書がある理学療法士の濱栄一氏)
調査概要●年収1000万円以上で「自分は幸運だ」と思っている人(幸運者)と、年収300万円以下で「自分は不運だ」と思っている人(不運者)、各100人にアンケート調査を実施した。