価格を決める要因の9割は「立地」
住宅の価値を決める要素は、土地の地盤や建物の構造など様々ですが、東京カンテイは2014年、「10年前に新築分譲されたマンションの現在のリセールバリュー」と、「どんな要素が現在の価格に強く影響しているか」を調査しました。
すると、中古住宅価格を決める最大の要因は都心か郊外か、人気住宅地か否かといった「広域立地」でした。これに駅からの距離など「狭域立地」の要素を加えると、中古マンションの価格を決める要因の実に9割が「立地」という結果になったのです。
建物部分はいずれ建て替えを迎えますし、改築やリフォームでいかようにも変えられます。しかし立地だけは変えられませんし、利便性、教育環境、治安などはそこで決まってしまいます。
現在、全国で進行中の大都市圏と地方圏、都心と郊外といった不動産価格の二極化の第一の要因は人口動態です。
国立社会保障・人口問題研究所によれば、埼玉県、千葉県、神奈川県の10年時点の人口は、それぞれ約720万人、622万人、905万人ですが、30年にはそれが680万人、581万人、883万人に減少すると予測されています。一方、東京都は10年の人口1316万人を、今後もほぼ維持する見込みです。