東北沿岸で目撃される幽霊現象
深夜、駅で客待ちをしていたタクシーに、初夏なのに毛皮付きのコートを着た30代ぐらいの女性が乗ってきて、津波に襲われて震災後は放置されたままの地域の住所を告げた。不審に思ったドライバーが、「あそこは更地ですが、どうして?」と尋ねると、女性は急に震え声になって、「私、死んだんですか?」と聞いてきた。ドライバーが驚いて後部座席を振り返ると、そこには誰も乗っていなかった――。
深夜、タクシーが街を流していたら、小学生くらいの女の子が道端で手を挙げていた。8月というのに、コートにマフラーという真冬の格好。「お父さんやお母さんは」と尋ねると、「ひとりぼっちなの」と言う。迷子なのだろうと思い、家の住所を聞いて送っていくことにした。告げられた住所で車を止めると、女の子は「おじちゃんありがとう」と言って車を降りたが、次の瞬間にフッと消えてしまった――。
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