【田原】家庭教師役の専門家は溝口さんの会社で雇用しているのですか。
【溝口】社内にもいますが、「FiNCオンラインワークス」というプラットフォームを用意して、管理栄養士、トレーナー、インストラクター、看護師、薬剤師といった外部の専門家も家庭教師になれる仕組みにしています。専門家へのニーズは高いのに、育児や介護など家庭の事情で働けない専門家も多く、現在は供給が足りていない状況です。その需給ギャップをテクノロジーで埋めています。
【田原】タクシーのUberみたいなものですか。
【溝口】そうですね。社会で眠っている労働力を発掘してユーザーにマッチングするという意味では近いと思います。
【田原】いまお話を聞いたのは個人向けのサービスですね。法人向けにも何かやってらっしゃるのですか。
【溝口】従業員やそのご家族向けの健康インセンティブプログラムや24時間受付の無料相談チャットをパッケージにして、企業に提供するサービス「FiNCプラス」を提供しています。料金はワンコインで、1人月500円です。
【田原】企業の関心は高そうですね。IT時代になって、うつ病も含めてヘルスケアを必要としている従業員は多いだろうから。
【溝口】最初はテスト的に30社ほどで導入していただきました。その反応を見て自信がついたので、この3月から本格的に展開しています。アメリカに法人向けに同様のサービスを提供している会社があるのですが、まだ立ち上がったばかりの市場で、先行プレーヤーは多くない。いま一番伸びている会社も、1年で抜けるだろうと考えています。