3月3日、福岡でベンチャー・スタートアップ企業が集まる「B Dash Camp 2016 Spring in Fukuoka 」(B Dash Ventures渡辺洋行社長)が開催された。DeNA、グリー、ヤフー、サイバーエージェントなどのインターネット企業のトップ、幹部クラスが多数参加した。ベンチャー企業の成長には、優秀な人材の獲得・育成が大きな鍵を握るが、たとえ優秀な人材を獲得できたとしても、入社後、人材がなかなか定着しづらい状況がある。人材を獲得するだけでなく、やりがいのある仕事を提供するために、どのような人材マネージメントを行っているのか。モブキャストの藪考樹社長がモデレーターとなり、メルカリの山田進太郎社長、ゴルフダイジェスト・オンラインの石坂信也社長、GMOインターネットの西山裕之副社長が登壇し、最新の人材マネージメント戦略について語った。

70億人をワクワクさせる企業

【モブキャストの人材戦略】代表取締役社長 藪考樹
藪考樹・モブキャスト社長(左)

「モバプロ」「モバサカ」など、人気オンラインゲーム事業を運営するモブキャスト。同社は、世界中から最高水準の人材を独自の雇用形態で集め、その友達の輪でさらに仲間を増やすという採用方針を掲げる。

モブキャストが大切にする「社員三箇条」として、(1)「知」自ら考え、判断し、誇りある行動を取ること(2)「仁」相手を深く知り、尊重し、思いやること(3)「勇」成果にこだわり、チャレンジし続けることを、掲げる。

ゲーム会社には珍しく「マナー研修」があり、社員が講師を務め、働きやすい環境づくりのために挨拶、表情、身だしなみ、言葉遣い、態度などについて学ぶ機会を設けている。

雇用形態は、「モブキャストらしい社員」「プロ契約者」の2つ。モブキャストらしい社員とは、“モブキャストと価値観があってスキルを持った人材”。さらに海外専門のプロモーターや特殊な技能を持ったエンジニアなど、スキルに特化した人材を「プロ契約者」(現在17人)として採用している。

モブキャストは、モブキャスト基準のゲームを国内で短期開発し、日本からグローバルで配信。任天堂を超える日本発のネットエンターテインメント企業を目指すことをミッションとして掲げ、創業時から「70億人をワクワクさせる企業」をビジョンとして掲げている。