仕事の無駄を見直し、ゼロベースでつくり直す
【ゴルフダイジェスト・オンライン(GDO)の人材戦略】代表取締役社長 石坂信也
ゴルフ関連のオンラインサイトで有名なゴルフダイジェスト・オンライン。事業内容は、eコマースと店舗を持つ小売り、ゴルフ場の予約事業、専門メディアの3つが大きな柱とし、2000年に創業、04年にマザーズ上場、昨年15年には東証1部に指定替えした。「東証1部になったのが1つの節目。今年は既存の事業以外に、さらに新規事業や海外展開に乗り出したい」と石坂社長は意欲的だ。
人材マネージメント戦略は、「ゴルフで世界をつなぐ」というミッションのもと、以下の新しい「3つの行動指針」を掲げている。(1)「客心(きゃくしん)」お客様目線を大切に!(2)「魂注(こんちゅう)」仕事に魂を注ごう!(3)「Work Fast」無駄を省こう、効率を上げよう、結果、早くやろう!である。これらの造語は、異なる職種の従業員(約450人)の「目線」を統一するためにつくりだされた。特に、3つ目の「Work Fast」は、仕事の無駄を見直した上で、いかにゼロベースで物事をつくり直すことを意図して設定されている。「Work Fast」はゴルフ用語で、速やかにプレイする意味の「Play Fast」をもじってつくられたという。
GDOは、「働き方の在り方を制度やオフィスづくりで実現する」として、オフィスの移転に伴いオフィス環境づくりにも力を注ぐ。
石坂社長は「10年前にかなり独特なオフィスをつくり、多くの方に来て頂いた経緯がある。でも、もう一度ゼロベースで仕事を見直して、今回の引っ越しでイノベーティブにオープンにチャレンジできる環境をつくりだしたい。中間管理職が中心になって運営し、社員全体が参加する『シェアリングサミット』も新しい試みとして始めたが、これでさまざまな化学反応が起きている」と語る。