だが、自転車保険に加入するよりも、割安に万一の自転車事故に備えられるのが「個人賠償責任保険」だ。
個人賠償責任保険は、日常生活のなかで起こった法律上の損害賠償責任をカバーするもので、自転車の事故による損害も補償される。
車の任意保険や火災保険などに特約で加入するのが一般的で、加入者本人のほか、同居している家族の過失も補償される。損害賠償保険金が最高1億円でも、年間保険料は1000~2000円程度。
車の任意保険や火災保険の加入者は、個人賠償責任保険をセットしておくと、万一の自転車事故の損害も補償される。
このほか、自転車事故の損害を補償するものに、TSマーク付帯保険もある。点検・整備が済んだ自転車であることを証明するもので、TSマークが貼ってあると、事故を起こして法律上の損害賠償責任を負うと補償を受けられる。手数料は点検整備料によって異なるが、おおむね1000~1500円。賠償額はシールの色によって異なり青色が最高1000万円、赤色は14年10月から最高5000万円になった。
ただし、近年の自転車事故の損害賠償額の高額化を考えると、TSマーク付帯保険だけでは心もとない。
コストを抑えながら万一の自転車事故に備えるには、個人賠償責任保険がおすすめ。まずは、自分が加入している任意保険や火災保険に個人賠償責任保険の特約があるかどうか確認してみよう。
(構成=早川幸子)