「フェルミ推定」をご存じだろうか。グーグルをはじめとする外資系IT企業や、コンサルティング会社で入社試験に出されたことで話題になったもので、簡単にいえば、「だいたいの値」を見積もる手法のことである。正しい結果が得られるかどうかよりも、推論の過程を重視する。そうしたフェルミ推定を使った試験で、企業はその人の論理的思考力を見ているのだ。

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実際に東京都内のマンホールの数を推定してみる

実際にトライしてみてほしい。「東京にある上下水道のマンホールの数を推定しなさい」──。「えっ、そんなのわかるわけないよ」と思うかもしれないが、次の手順で考えていけば大丈夫。フェルミ推定には5つのポイントがある。(1)仮説を立てる。(2)問題をいくつかの要素に分解する。(3)既知のデータを活用する。(4)各要素の推定量を決定(算出)する。(5)総合する。