ちなみに、ETFを通じて投資できるインデックスの種類は120種類にも及ぶ。このなかには、まるで聞いたこともないようなインデックスも、多数含まれている。

たとえば「UBS ETF 欧州通貨圏小型株(MSCI EMU小型株)」という、欧州のMSCI EMU小型株インデックスという株価インデックスに連動するタイプのETFは、売買単位が1口単位なのに、10月19日前場終了時点の出来高は1口(1万800円)。売買注文が全くないわけではないが、売りと買いの希望価格が開いており、価格が折り合わない。結果、出来高がほとんどないが、このように出来高が少ないETFは、売りたいときに売れず、買いたいときにも買えないという流動性リスクがある。また、まとまった資金で売り買いすると、自分の注文で価格を乱高下させてしまい、連動対象となるインデックスに対して、取引価格が連動しなくなる恐れが生じてくる。

したがって、日々の出来高が少ないETFは、短期トレードには不向きだ。もし、ETFの特性を活かして短期トレードをするならば、出来高の多い銘柄を選ぶべきだろう。

総じて出来高が少ない銘柄は、海外インデックスに連動するタイプが多いが、なかには海外インデックスも含めてさまざまなETFを用い、国際分散投資をしたいというニーズもあると思う。

もし、海外インデックスに連動するETFのうち、出来高の少ないものに投資するのであれば、日々の値動きをとらえるような短期トレードは避け、できるだけ長期投資を前提にすること。かつ、自分の買いで取引価格を押し上げないようにするため、まとまった資金があっても一度に買うのではなく、複数回に分けて購入するなど、時間分散を心がけるべきだろう。

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