ETFとは、Exchange Traded Fundsの略で、証券取引所に上場している投資信託のことを指す。現在、東京証券取引所には200を超えるETFが上場しており、ETF全体の資産規模も10兆円を超え、順調に増加している。

日本にETF市場が出来たのは2001年。そこからしばらくは鳴かず飛ばずだったが、上場本数や資産規模を見る限り、ようやく認知が広まりつつあるようだ。

では、ETFを買う人にとってのメリットは何か。

まずコストが安い。ものにもよるが、運用管理費用は年0.1%程度。売買の際には株式の委託手数料がかかるものの、総じてインターネット証券は委託手数料が安いので、購入手数料の高い非上場のインデックスファンドに比べ、売買コストも割安だ。

次に流動性の高さ。株式と同様に上場しているので、株式市場が開いている時間はいつでも売買できる。しかも、国内株式を対象にしたETFなら、国内市場の値動きとほぼ連動して、ETFの取引価格も動く。寄り付きでETFを買った後、株価が大きく値上がりしたら、その日中に利益確定させることも可能だ。

このようにETFはコストが安く、常に売買できる自由さもあるが、注意点もある。

日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)のように、メジャーなインデックスに連動するETFは日々の出来高も多い。一方でマイナーなインデックスに連動するETFは、投資家の認知が広まらず、上場市場での売買が非常に少なくなり、ETF本来の性能を発揮できなくなる恐れがある。