女性の本音「なぜ、指輪をつけないといけないの?」

さて、数年後――。2人で話し合った末に購入したリングは、左手の薬指で輝き続けているか。ここでシチズンの「現代結婚指輪事情アンケート」を見て、驚いてしまった。

愛を形にした指輪。みんな「永久的に」「日常的に」使っているかと思いきや、さにあらず。

夫婦の中で「ほぼ四六時中つけている」人は男性が49.1%、女性は39.2%だった。半分に満たないのだ。お似合いカップルと祝福する声が大きい北川景子とDAIGOも案外そうなる可能性はなくはない。

さらに、指輪をつけなくなった時期は「(結婚)直後から」と「1年目」を合わせて男性が約60%、女性が約50%。20、30代が1年以内に「つけなくなった」率は実に70%だ。迷いに迷って選んだ指輪をつけずにいるのは一体どういうわけなのか?

図2:20、30代は「結婚1年以内」に指輪をはずす

つけなくなった理由は何か。回答で圧倒的に多かったのは男女ともに「面倒だから」。実際、仕事の都合などではなく、自らの意志でつけていないという女性に聞くと、多くの人から「面倒」の二文字が出てきた。

まず、結婚2年目のヒトミさん(35歳・IT企業営業)。

「つけていていいことが何一つないからです。手洗いのたびに着脱するのも面倒だし、肌に何かがついている違和感もイヤ。ピアスは顔周りやファションの印象が華やかになるけど、指輪にはそういうメリットもないし。そもそも、なぜ結婚しているからといって、指輪をつけないといけないんですか? そういう社会的なプレッシャーにも憤りを覚えます」

初めて指輪をつけた感動はどこへいったのか。

ヒトミさんが結婚指輪をつけるのは、夫との外出時、つけるよう求められたときと、結婚記念日くらいだという。

「夫は寝るときも欠かさずつける派で、私にもつけることを強要するんですよ。つけたいなら自分だけ勝手につければいいのに、つけたくない人にまで価値観を押しつけないでほしいですね」

指輪が夫婦の関係をぎくしゃくさせている模様だ。ちなみに、夫の指輪は使用感でくすみ始めてきたが、ヒトミさんの指輪はピカピカのままだという。

結婚3年目のリカさん(34歳・主婦)は「デザインが気に入らないから」と話す。聞けば、指輪を買うとき夫に遠慮して安価なものを選び、「ママ友が素敵な指輪をつけてるのを見て恥ずかしくなった」とか。