ある調査では、ビジネスメールを1通書くのに5分かかる人が3割、10分以上かかる人が4割という。時間短縮のカギは定型文のバリエーションを増やし、相手に合わせて使い分けることにある。
メールは3部構成
大前提として、ビジネスメールは伝えたい事柄が明確であることが大切です。そこで、ビジネスメールの“型”を知っておくと、整理がしやすくなります。基本は、イントロ(挨拶)+本文+シメの3部構成。かつてのメールは、ビジネス文書に近い位置づけでしたが、現在は電話代わり。電話で用件を伝えるのと同じく、必ず主題(結論)を先に伝え、後に理由を添えましょう。イントロとシメはほぼ定型になるので、この文例から相手に応じて使い分けると時短になりますよ。
(1)イントロ――宛名、挨拶、名乗りで構成。宛名は相手の名刺通りが基本。書き出し(挨拶、名乗り)はシンプルに。
(2)本文――伝えたい用件をわかりやすく書く。最初に必ず主旨をもってくること。長々と説明した後に結論が来ると読みづらく相手に不親切だ。プレゼンと同じく「結論→理由や説明→結論」という構成がわかりやすい。
(3)シメ――シメの挨拶のあとは署名。署名は、社外と社内では使い分ける。社外には自分の名刺と同じ情報を入れるのが一般的。会社のURLや郵便番号といった細かいことも記載する。上級者はここに新商品情報や長期休暇の連絡などを入れることも。社内用には部署名、フルネーム、内線番号、メールアドレスが一般的。
平野友朗
アイ・コミュニケーション代表取締役。一般社団法人日本ビジネスメール協会代表理事。
筑波大学人間学類(認知心理学専攻)卒業後、広告代理店勤務を経て現職。個人のメールスキル向上から組織のメールのルール策定、メール処理の効率化による業務改善などに取り組むかたわら、官公庁や企業、学校や団体からのオファーでコンサルティングや講演、研修も行う。
アイ・コミュニケーション代表取締役。一般社団法人日本ビジネスメール協会代表理事。
筑波大学人間学類(認知心理学専攻)卒業後、広告代理店勤務を経て現職。個人のメールスキル向上から組織のメールのルール策定、メール処理の効率化による業務改善などに取り組むかたわら、官公庁や企業、学校や団体からのオファーでコンサルティングや講演、研修も行う。
(上島寿子=構成)