従来のプラスチック素材を使ったパズルや模型とは異なり、木・鉄・紙などの素材を使用した新しいタイプの商品「マテリアルホビー」が売り上げを伸ばしている。渋谷ロフトでは、2013年から取り扱いを開始したところ、売れ行きが急激に伸び、年間売り上げでは15年3月には前年比200%以上に達した。
マテリアルホビーは、完成品が非常に精巧である一方、安価で簡単に作れることが大きな特徴だ。例えば、テンヨーの「メタリック ナノパズル」は、1000円程度の価格で姫路城や、スター・ウォーズのキャラクター、戦闘機などが揃う。部品を切り離したり固定したりするために使うペンチとハサミのみが必要で、接着剤など使わず手軽にできる。
売り上げが伸びている理由についてロフトのバラエティ雑貨バイヤーである小倉淳也氏は「新しい分野の商品のため、メーカーも新商品開発に尽力しているのを感じ、店頭でも押し出しました。結果、相乗効果でさらに伸びました」と話す。
商品の購買層にも変化が見られている。小倉氏は「従来のこうしたホビー製品に比べて、女性や年齢層の高いお客様の購入が増えています。それにより客単価が上昇。渋谷店では、海外からのお客様が買っていくケースも増えています」と語る。
(大橋昭一=図版作成)