4)the
みんなで指せるもの「共通認識」と考える
いつも迷ってしまう冠詞のtheとaですが、theは「共通認識」と考えてください。例えば「太陽はどれ?」といえば1つしかありません。だから「the sun」になるのです。
「Do you have the time?」は「今、何時ですか?」という意味ですが、「the time」は共通に認識できる時間のこと。すなわち現時刻を表すのです。ところで、「the+複数形」は「特定集団」を表します。バンド名のビートルズ(The Beatles)はまさにそう。また、英語の教科書には「~家の人々」と書かれていますが、共通認識のtheがついている複数形なので、家族という「特定集団」を表しているのです。
5)現在形
「現在・過去・未来」のすべてに起こること
「現在形」という名前に惑わされがちですが、実は「現在・過去・未来」すべてに起こることに使います。いっそ「現在・過去・未来形」という名前にしたほうがわかりやすいはずです。
よく初対面の外国人に「What do you do?」と聞かれます。これは「今、あなたは何をしているのですか?」ではなくて、「お仕事は何ですか?」という問いかけです。最初のdoは現在形。つまり「過去・現在・未来形」のこと。直訳すると「あなたは(昨日も今日も明日も)何をしますか?」になりますが、ここに出てくる「何」は仕事のこと。だからあなたの仕事を聞いていることになるのです。
英語講師 関 正生
1975年、東京生まれ。リクルート運営のオンライン予備校「受験サプリ」英語講師、英語参考書・語学書作家。慶應義塾大学文学部(英米文学)卒業。予備校講師時代は常に250人教室が満席になり、カリスマ英語講師と呼ばれる。無意味な丸暗記を排除し、「英語のなぜ?」に答えることで英語がわかる喜びを伝える。著書の『世界一わかりやすい授業シリーズ』(中経出版)は累計で65万部を突破。ほかに著書多数。
1975年、東京生まれ。リクルート運営のオンライン予備校「受験サプリ」英語講師、英語参考書・語学書作家。慶應義塾大学文学部(英米文学)卒業。予備校講師時代は常に250人教室が満席になり、カリスマ英語講師と呼ばれる。無意味な丸暗記を排除し、「英語のなぜ?」に答えることで英語がわかる喜びを伝える。著書の『世界一わかりやすい授業シリーズ』(中経出版)は累計で65万部を突破。ほかに著書多数。
(吉川明子=構成 小川 聡=撮影)