こうしたプロセスの肝となるのが、「トヨタ式『5回のなぜ』でトラブル原因を因数分解(http://president.jp/articles/-/15912)」で例示した、「フィッシュボーン」による要因解析(IV)。「なぜ」を繰り返し、課題の真因を見つけ出していく。
I~IVを踏まえ、Vの段階で本格的な対策立案に移る。例題では、「営業部員には人と話すのが苦手な人がいる」という原因を真因ととらえ、それに対して、「毎朝のミーティングなどのときに一分間スピーチをするなどして人前で話す訓練をする(半年継続)」という対策を立てることになった。
「トヨタでは対策を立てておしまいではなく、その後の評価方法や、対策の効果が高く出るように、また効果が長く持続されるように“標準化(定着)”するための方策も立てます」(同)
7ステップの各項目を、具体的かつ論理的に整理しながら書き出していく。こうした作業を繰り返すことで、トヨタ式の深い思考回路が完成するのだ。