亡くなる人は増えるが後継ぎは減る。社会の急速な変化にあわせて、介護、葬式、墓の常識は今、ここまで激変した!

【QUESTION】「いざ介護」となったとき、施設に入れるか心配です。

脳卒中や転倒骨折など、介護は入院から始まることが多い。だが、入院期間はどんどん短縮されており、平均すると20日前後。リハビリのために介護老人保健施設(老健)に入所しても、入居期間は原則3カ月で見直される。いずれにしても、すぐに在宅介護に直面することになる。

「家族で介護できる状況であればいいですが、仕事や家庭の状況で厳しいケースも多い。特に高い要介護度や要医療管理、24時間見守りが必要な認知症の場合には、すぐにでも入所できる施設を探さなければなりません」(おちさん)

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自分自身が介護を受けたい場所

ところが、公的介護施設の中核である特別養護老人ホームは、待機者約52万人という状態。来年(2015年度)には入所条件が原則要介護3以上に引き上げられ、ますます狭き門となる。

「国は施設入所から在宅介護への移行を図っており、要介護者が『安住の地』を見つけるのは難しくなる一方。要介護者に最適な施設を見つける間、在宅介護でしのぐ場面が必ず出てきます」(おちさん)

もちろん、民間の介護付き有料老人ホームという選択肢もあるが、付帯する介護保険サービス以外は全額自己負担のため、費用負担は重くなる。施設により料金やサービス内容に幅があり見極めが難しく、施設と合わずに入退所を繰り返すケースもある。