【製薬】女性が重要な仕事をさせてもらえないということはないが、確かに修羅場を踏ませるような仕事はさせない傾向も男性上司にはあるね。でも女性上司は男女関係なく仕事を与える。たとえば1つの部に5つの課があるとすれば、女性課長の下にいる女性の部下がいっぱいいるところと、同じ役割の男性課長の下に女性部下がいるところを比較すると、女性課長は手加減しないので、女性も甘えられない。ところが男性課長の下の女性は育つのが遅いね。男性上司の場合は、自然と甘やかしてしまうところがある。

【食品】男女に関係ないが先輩や上司がサポートする意識と行動を取ることが肝だと思う。一人ひとりに向き合って仕事を与えて、達成すれば、いい仕事をしているねと褒めて、次はちょっと難しい仕事をやらせてみようかという循環ができれば回っていくのではないか。そうする前に「女だからだめだ」とバッサリやると、何もチャレンジしようとしなくなってしまう。会社というより身近にいる人間がサポートしているかどうかが大切だよ。

【製薬】うちは経営トップの意向で、女性を育てられない上司は降格も辞さない姿勢でやっている。部下を育てることが評価と処遇にも影響する。そうすると課長たちも数字を上げるだけが仕事ではないと気づいていく。そこは意識してやっている。人事の評価会議では20人課長がいれば、もちろんどれだけ達成したかという数字は見るが、女性に対する差別意識はないのか、どのように部下と関わり、どういう影響を与えているのかを見ている。たとえば予算達成はできなかったが、その人についていきたいと思う部下がいるとか、新人なのに一気に育ったという状況をつくっていれば、昇進させる。逆に女性部下を育てられないと降格させることもやっている。

【建設】いやはや厳しい時代だね。

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