たとえ格安のレジャーでも、自分なりの面白さが見出せれば、恥ずかしがる必要はない。そこで村田さんに廉価でも楽しめるレジャーを教えてもらった。

まず、ひとつは企業のミュージアムや、公共の博物館や美術館の見学。特に夏休みは、企業が社会貢献事業として、自然を学ぶ旅を開催したり、各種見学会やイベントが実施される機会が多い。

「“どこに行くか”ではなく、“何をするか”に注目してみてください。近場でも楽しいレジャーはたくさん見つかると思います。子どもの記憶にも残るはずです」

近場でさらに利用したいのが、各地で活躍するボランティアガイドだ。日本観光振興協会によれば、全国にあるボランティアガイド組織は1700以上もある。いつでも行ける地元は、たとえ名所があったとしても意外と足を運んでいないもの。そこで、ボランティアガイドを無料か安い料金で手配し地元を案内してもらうと、近辺の歴史を学ぶことができて再発見することも多く、楽しむことができるだろう。

村田さんはこうした割安のレジャーを堪能したら、それを成功体験として、もう少しお金をかけるレジャーへとステップアップしてほしいと語る。

「旅やレジャーは一時の消費として考えると高いかもしれません。でも出かける前の計画するワクワクや、終わった後のリフレッシュ感は何物にも代えがたいし、出かけるために仕事をテキパキこなしたりと、日常にもたらすメリットは少なくありません。単に安いことばかりにこだわるのではなく、価値を感じるところにはしっかりとお金をかけていく。そうすれば、自然と満足度も高くなるのではないでしょうか」