マンションより一戸建て。軽自動車よりSUV。洋服を買うならファストファッションよりデパートで……。高年収世帯が冒しがちなムダ遣い、見栄消費を総点検。本当に満足度の高いお金の使い方、教えます。

平均541円。新生銀行が「2014年サラリーマンお小遣い調査」で発表した、男性会社員の平均昼食代である。

2年連続で微増はしているが、それでも、ほぼワンコイン! 最高額だった1992年の746円から205円も下がり、調査が開始された79年の565円よりも下がっている。

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ひときわ目立つのは、年収300万円台の弁当持参率の高さ。ワンコイン派の約3倍もいるのは、500円かけるのも惜しいからか。年収1000万の人でも、社食利用や弁当持参が多く、全体的に節約傾向と言えるようだ。

同調査によれば、お小遣いの節約方法としてあがるトップが「昼食費を安くする」(24.5%)で、第3位が「弁当を持参する」(16.7%)。昼食に外食を利用しているのも全体の18.8%のみという結果に。給料が上がらない時代、そのしわ寄せが昼食に向かっている様子だ。

食料経済学を研究する近畿大学農学部の有路昌彦准教授は、「外食は食べながら話すことで相手と打ち解けていく効果があり、コストの高い食品は価値に見合うだけの美味しさはある。値段の高い食事をとることは、消費形態としても大事です」と外食の必要性を説きながら、ワンコインランチばかりを選ぶビジネスマンは、お金の使い方を一度、見直したほうがよいと提案する。