さらに調査すると、カロリー換算の計算は日本と韓国くらいで、ほかは重量ベースで自給率を発表しているとわかる。つまり、あえてカロリー換算の数字を農林水産省などが発表する意図のひとつは、低い自給率をアピールすることで農業振興の名目で予算を取りやすくすることとも考えられるのだ。

「多くのビジネスパーソンが勘違いしがちなのは、こちらが何か特殊な情報を持っていないと顧客や上司は納得しないのではないかということ。でも、そうではありません。むしろ、一般的な情報を深く読みこめる人こそ貴重な存在なのです。同じ数字を見て、人と少し違った切り口でそれを解釈できる人。そのために継続的に数字を頭にインプットし論理的に思考するという習慣をつけなければなりません」(小宮氏)

さらに、情報の分析力という意味では、小宮氏は数字に対する洞察力のようなものが30代には求められるだろうと語る。

とかく洞察力が不足している人は、数字に大雑把すぎる傾向があり、二元論でものごとをとらえがちなのだ。0と1の間には、0.33もあれば0.75もあるにもかかわらず、0.33は切り捨てて0に、逆に0.75は切り上げる。単純にものを考える人は、いささか乱暴なところがあるという。

「数字に弱く論理的思考力の低い人は、複雑なものを複雑なままに見て判断する能力がありません。白か、黒かしかない。本当は白と黒の間には、何千、何万という何段階にもわたる濃淡のグレーが無数にある。訓練をすればそれが見えてくるようになります。桁数の大きな数字を扱うケースも増えるだけに30代の業務では特にそういう数字への慎重さやセンスが必要になるのです」(小宮氏)

学び方のポイント
1. 1秒未満で得た情報は仕事にはほぼ使えない
2. 日経の月曜版データを定点観測せよ
3. 同じ数字を見て人と異なる発想ができるか
エマメイコーポレーション代表取締役 大塚 寿
1962年生まれ。リクルート勤務後に渡米。MBAを取得し、現在オーダーメイド型営業研修や法人コンサルを。新刊『9割の人ができるのに、やっていない仕事のコツ』発売予定。
 
小宮コンサルタンツ代表 小宮一慶
1957年生まれ。京都大学卒業後、東京銀行に入行。米留学(MBA取得)などを経て現職。十数社の非常勤取締役や監査役を。『ビジネスマンのための「勉強力」養成講座』など著書多数。
(キッチンミノル(小宮氏)、市来朋久(大塚氏)=撮影)
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