妻は不倫しても何も損しない

「私が相談を受けたケースでは、浮気をして離婚をしたいと妻が言い出した場合、ほとんど夫のところには戻ってきません」と岡野さん。しかし、働いている女性ならまだしも、専業主婦の場合、経済的な理由で離婚を思いとどまったりしないものだろうか?

「相手に経済力があれば問題はないし、妻の不倫が原因の離婚でも、子供の養育費はしっかり請求できます。いまは年金も婚姻期間中に築いた財産もきっちり等分してもらえるなど、妻の権利は守られています。慰謝料を請求されたとしてもたかが知れているので、愛が冷めてしまった夫と我慢して一緒にいようとは考えないのです」

離婚時に夫の厚生年金記録を妻にも分割できる制度が施行されたのは、リーマン・ショックの前年の2007年のこと。妻の老後の経済不安がなくなり“熟年離婚”が増えると中高年男性が戦々恐々としていた制度だが、その影響はもう少し若い世代にも及んでいるようだ。

さらに、不倫がタブーではなくなったことが女性たちの背中を押している。岡野さんは語る。

「先日、メジャーリーグのダルビッシュ有投手との熱愛宣言をした山本聖子さん(元レスリング日本代表)は不倫していたのではないかと噂されています(離婚直後に熱愛宣言)。そのことで彼女は多少の批判を受けましたが、幸せに輝いています。この事例だけでなく有名人の不倫ニュースは花盛りで、不倫ドラマに共感する人が多い今、昔のように後ろ指さされることもありません。むしろ、女性として魅力がある証拠と思われるくらいで、あまりマイナスにはならないのです」

気になるのは子供のことだが、実際の例では妻の不倫が原因で離婚しても、育児放棄をしていない限り、親権は母親に認められることが多いという。財産も子供も失うことなく、社会的制裁も受けないとなれば、いま、女性にとって不倫をすることのハードルは限りなく低くなっているのだ。

友人たちを見ていると、いまのママたちは本当にキレイだと思う。

美魔女までいかなくても、無防備に“おばちゃん”になる人は少数派だ。考えてみれば、彼女たちは若い頃にファッション誌を読んで、おしゃれや美容に関する知識を身に付け、モテ力を磨いてきた。変わらぬ美しさを保つ彼女たちが、誘惑の多い現代において恋愛だけ引退するというのは難しい話なのかもしれない。

かく言う筆者は不倫経験はないのだが、素敵だなと思う男性に出会うと、たまに脳内不倫をしてしまう。そんな時、歯止めになるのが、40を目前にすっかり崩れたボディ……。

無防備におばちゃんになった私には、もう旦那さんくらいしかもらい手はいないと思うから、不倫を考えないだけなのだ。憎っくき贅肉が不倫の抑止力になっている。

つまり、逆に言えば、結婚してもスリム体型を維持しおばちゃん化を抗っている女性たちは、無意識的にいつでも不倫を楽しめるよう万全の準備をしているといえるのかもしれない。