食品偽装問題では嫌われ役に徹した
三越伊勢丹勤務の40代前半男性も、高校生のわが子を私立高に通わせる。彼が居を構える地域は、近隣小学校の生徒の半分が中学受験を試みるという土地柄だが……。
「偏差値より好きな部活動が活発か否かが決め手でした。中・高生活はやはり部活が中心。そこで体力さえつけておけば、受験は何とかなる」
昼間は催事の行列の整理や案内など立ちっ放しの仕事が多く、「ふと気がつくと午後3時」の毎日だが、研究熱心が高じてか、「休日に家族で繰り出す先は、ライバル百貨店の催事場(苦笑)」だという。
2013年の秋、一連の食品偽装表示では同社の名も。「乗り込んでくる客もいれば、『そちらは被害者』と言ってくれる客も。ただ、やはり自分たちで売った商品。担当者は国産か否か等々、食材の徹底チェックを業者に要求、嫌われ役に徹しています」。
景気変動だけでは推し量れぬ十人十色の営みは、やはり面白い。