売り買いを逆にするだけ

このようなネット副業は誰にでもできるものなのか。英語での取引にも不安を感じる。

「長年何かを買い続けている経験があれば大丈夫です。売り買いの立場を反対にするだけですから。その商品が大好きで、買っている人の気持ちを知っているから、どうすればお客様に喜んでもらえるかがわかります。これは大きな強みですよ。英語はもっと心配ありません。中学校レベルで十分です。私は15年間の海外との取引で、トラブルに遭ったことは一度もありません」

細田さんのように、何かが好きで買い続けてきた実績が最重要なのだ。このアドバイスは、顧客目線のサービス考案や商品の目利き能力だけを指しているのではない。

筆者の友人で、英語が堪能で法律にも明るい男性会社員がいる。一時期、彼は人気映画シリーズ『ハリー・ポッター』関連のグッズをeBayでまとめて仕入れて、バラにしてヤフーオークションで販売していた。

商売は順調だったようだが、数年後に会ったらやめていた。もともとハリー・ポッターファンではなかったので飽きてしまったという。それではせっかく築いた顧客リストも無駄になる。副業といえども「商いは飽きない」ことが大切なのだ。

現在、細田さんもネット副業を控えめにしている。100円スタートをやめ、出品数も減らした。ただし、レコードに飽きたのではなく、「次のステージ」を目指したくなったからだ。

「自分が好きな音楽を人に紹介する仕事を模索しています。昨年からは名盤レコードを解説付きで楽しむ『大人のロック講座』というイベントを主宰し、毎回30人以上の集客を得ています。今の目標は、売上高ではなくピーター・バラカンさんです」

細田さんはサラリーマン生活では得られなかった自己実現をしつつある。もちろん、その基盤は「再びネット副業を増やせば生活費程度は稼げる」という自信に支えられている。

心強い後日談もある。細田さんが楽しそうにレコードを事業化しているのを傍らで見ていた妻が、趣味で集めていた海外アクセサリーをネットで仕入れて販売し始めたのだ。ノウハウは細田さんが伝授し、商売は出だしから好調。月に100万円もの売り上げを記録している。かつてリストラにおびえた細田家はもはや安泰だ。

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