今のやり方の延長では年収は3倍にはならない。gooリサーチとの共同調査の結果をビジネスの異才が解説、高収入社員に共通する25のコツを抽出した。

「勤勉は美徳である」と信じている日本人は、今なお多い。そういう人は、何かにつけて「がんばります」という。確かに年収500万円の人ががんばって、2倍の時間働けば、年収1000万円を達成することは可能かもしれない。

しかしこのやり方には限界がある。1500万円を得ようと、単純に労働量を3倍にすることは、もはや物理的に不可能だからだ。さらに重要なのは、単純に作業量が増えたとしても、それがそのまま売り上げや収入の増加には必ずしもつながらないということだ。製造業を例にとってみれば、それは明らかだ。人件費の安いアジア諸国で製品をつくれば、同じものが日本の半分以下のコストでできる。そうなるといくらがんばったとしても、これまでの方法の延長線上では勝ち目はない。つまりこれまでの仕事のやり方に縛られていてはダメなのである。

「それでは、どうすればよいのですか」と聞かれたとき、私はこう答えるようにしている。

「残業をやめ、週休3日にしましょう」

すると、ほとんどの人から「ふざけるな」と真顔で怒られる。「仕事があるから休めるわけない」というのである。しかし私は、そうは思わない。実際にやってみればわかることだが、仕事時間を減らすことは決して不可能ではない。方法がないのではなく、忙しすぎてそれを考える余裕がなくなっているだけなのだ。