(5)は上手に使っていない人が多いお尻の筋肉(大臀筋)を意識するエクササイズ。

「多くの人は階段を前傾姿勢でつま先から着地し、大腿四頭筋を使って足で地面を押しながら、体を押し上げるように上っています。かかと着地にすると、自然と大臀筋を使って体を引き上げる動きになります。同じ階段を上る行為でも、使っている筋肉がまるで違います。大臀筋は普段使っていないので、意識しないとなかなか動かせませんが、大臀筋が使えるようになると、だらしなく垂れていた尻がきゅっと締まって後ろ姿がかっこよくなります」

(5)かかと重心階段上り(ターゲット:大臀筋)
駅などの階段を上がるときに、かかとに全体重をかけ、体を前傾させずに力強く上る。
⇒大臀筋に刺激が入ることでよりダイナミックに股関節が活動し、エネルギッシュに動けるようになる。

(6)と(7)は眼球の筋肉を使う運動。視覚情報は脳への刺激も大きい。朝、脳を活性化させるにはもってこいの運動だ。これで頭も体もスイッチオン!

(6)あっちこっち見てホイ(ターゲット:遠近視力調整)
電車の中にある中づり広告を、近くのものと遠くのものとを、ひとフレーズごと交互に読む。
⇒パソコン仕事で衰えがちな眼球を動かす筋肉のトレーニング。自動的に脳への刺激も高まる。

(7)気分はイチロー(ターゲット:動体視力調整)
通過する駅のホームにあるポスターや窓外の電柱の看板などを瞬時に読みとる。顔を動かしてもかまわない。
⇒動体視力の向上とともに、相当な集中力も要求されるので、眠っていた脳が活性化される。
フィジカルトレーナー 清水 忍
1967年、群馬県出身。INSTRUCTIONS代表。企業や大学のクラブなどでの指導のほか、プロ野球選手の専属トレーナーなども務める。
(構成=遠藤 成)
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