子会社の社長のほうが経営リテラシーは上がる
【田原】いまはもう順調で、壁はないのですか。
【岡崎】数字は伸びていますが、パートナー工務店との関係をつくっていくところはまだまだです。お客さんに喜んでもらえる家を売るという理由を共有できていなくて、お金儲けのためだけに僕らと組んでいるところは、やっぱり口だけで動かない。理念を共有できるパートナーと出会うのは難しいです。
【田原】話すコツは何ですか。理念を語っても、相手はそう簡単に信用しないですよね。この野郎、嘘ついているんじゃないかって。
【岡崎】逆接的ですが、信用されたいと思わないことを心がけています。
【田原】どういうこと?
【岡崎】僕たちのビジネスって、100人に1人ぐらいしか信じて買ってくれないと思うんです。すべての人に信用されるのは最初から無理なので、本当に心の底から思っていることだけを伝えて、わかってもらえる人だけにわかってもらえたらいいかと。
【田原】堀江貴文という男がそうだった。堀江さんは、わからない人に説明しても仕方がないと考えて、結論しか言わなかった。刑務所に入った後はプロセスも説明しないといけないと思い直したようだけど、あなたは大丈夫?
【岡崎】僕は、プロセスも含めて全部説明します。そのうえで、わからなかった人はしょうがない。そこは、かつての堀江さんと違うところですね。
【田原】将来の話も教えてください。次はどんな展開を考えていますか。
【岡崎】次は賃貸マンションをやりたいです。屋上があって、ジャグジーやサウナ、プールがあって。朝、泳いでから行くというような賃貸マンションを、同じ手法で安く提供できたらおもしろいじゃないですか。これができたら、老人ホームだって、グレードの高い施設を安く提供できるかもしれない。