頼もしい大将
植物の組織としては160年ぶりの新発見という「笠原ゲートウェイ」。植物のへその緒に当たるこの組織を発見した笠原君とは、共に小学1年生のときから兵庫県尼崎市の武庫北柔道教室に通った仲です。背負い投げが得意だった僕は軽量級、柔道一家の四男である笠原君は払い腰が得意で、当時から重量級でした。
お互いに別々の小・中学校に通っていましたが、高校は同じ。もちろん共に柔道部でした。団体戦で県大会上位に入ったときは、僕がキャプテンとしてチームを鼓舞、普段おっとりしている笠原君は試合が始まるとガラリと変わる、頼りになる大将でした。ただ、普段から「なぜ人間は空を飛べないのか」「なぜ天気予報は外れるのか」等々、わからぬことを何でもかんでもしつこく聞いてくる。そのたびに「知らんわ!」と返してました(笑)。
その後、僕は大阪の大学を出て不動産の営業職に就きました。一方の笠原君は、弘前大から神戸大、米ユタ大学を経た中で植物の研究に出合ったとか。最近は年1回の柔道部仲間の集まりやLINEグループで研究内容を共有しているので、新発見のときもすぐに知ることができました。最近また新たな植物組織を発見したそうです。
本気でノーベル賞を狙う笠原君は、「みんなの励ましが支えになっている」と言ってくれます。研究内容自体は理解できずとも、挑戦を続ける頼もしい姿に、僕のほうこそ刺激をもらっています。
※東京・中野区のウィル不動産販売/中野営業所にて。
※本稿は、雑誌『プレジデント』(2025年10月31日号)の一部を再編集したものです。
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(構成=西川修一 撮影=的野弘路)
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