生徒の学力が上がったきっかけ

「おかしいな……」と思いました。

成績を上げるために言っているはずなのに、結果は真逆だったのです。
そこで私は、叱るのをやめて、あることをしてみました。

それは、宿題を出すときに意味を伝えることでした。

たとえば、「この問題、定期テストによく出るから」という説明だけで終わらせない。「この連立方程式の考え方は、じつは自動販売機の仕組みに使われているんだよ。世の中の仕組みを、数学で読み解ける力になるんだ」

生徒の学年や理解度に合わせて、「今のあなたにとって、この勉強はどんな力につながるのか」を言葉にするようにしました。

すると、生徒の反応が変わりました。

「へえ、そうなんだ」
「それ、ちょっと面白いかも」

宿題をやらされるものではなく、意味のある挑戦として受け取りはじめたのです。

結果、生徒たちの成績は目に見えて上がっていきました。

先生と笑顔で勉強をする学生
写真=iStock.com/paylessimages
※写真はイメージです

勉強と人生がつながると、やる気が出る

子どもが勉強しないとき、多くの場合、怠けているのではありません。

松澤保成『「自ら勉強する子」の親がしているたった1つのこと』(日本実業出版社)
松澤保成『「自ら勉強する子」の親がしているたった1つのこと』(日本実業出版社)

「なぜやるのか」が、自分のなかでつながっていないだけです。

意味がわからないことを、人は続けられません。

一方で、「これをやると、こんな世界が見えるよ」「今はピンとこなくても、将来こんなふうに役に立つよ」というように、勉強と人生がつながると、子どもの目は前を向きます。

勉強しない理由を責める前に、こう問いかけてみてください。

「勉強の意味を、私はちゃんと伝えているだろうか」

子どもは意味を見出せると、「やらされる勉強」から「自分のための勉強」へと変わっていきます。

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