資源小国・日本がチャイナリスクをさらに減らすために起こした行動

とはいえ、それでもまだ50〜60%も中国に依存しているとなれば、事態が長引けば無傷ではいられません。

神野正史『世界史の名将たちの「戦略と戦術」』(KADOKAWA)
神野正史『世界史の名将たちの「戦略と戦術」』(KADOKAWA)

やはり、こうした小手先の弥縫びほう策には限界があり、根本的解決を実現するためにはどうしても「希土類の国産化」が必須です。

とはいえ、日本は「資源小国」として知らぬ者とてない現実。

事実なれど、だからといって安易に諦めてはなりません。

人は何かしら困難に逢着ほうちゃくし、追い詰められるとすぐに諦めてしまいがちですが、現実には「八方塞がり」などという事態はほぼまったくと言っていいほどありません。

たとえそういう状況に置かれたと感じたとしても、それはその人の目には見えていないだけで、客観的にはかならず“活路”は残っているものです。

そうしたとき大切なことは「動く」こと。

今立っている位置からは見えない“活路”が一歩動くことで見えるようになることは多い。

きゅうすればすなわち変ず。変ずれば則ち通づ。

世の中のものはすべてつねに動いている。止まることはない。

したがって、行き詰まったときには何かしら“変化”が生じ、その変化がさっきまでなかった“活路”を開く――という意味です。

したがって、人生においても「八方塞がり(のように感じる事態)」に陥ったときに大切なのは「諦めない」こと。為すべきは「とにかく動いてみる」ことで、それが活路を見つけ出す契機となります。

習近平は「同じ手は二度通じぬ」という兵法の基本を知らなかった

こたびも「どうせ日本は資源小国なのだからどうしようもない」と諦めるのではなく、とりあえず探してみる。

すると、すぐに(2013年)南鳥島の近海に世界需要の数百年分にも及ぶ膨大な希土類泥が眠っていることが判明します。

動いたことで、それまで見えなかった“活路”が見えてきたわけです。

とはいえ、海底深く眠るこれを採掘するのは並大抵のことではありませんが、そこは技術大国・日本。

ただちに採掘技術の開発に着手するや、最近「希土類泥採掘に成功」との報が飛び込んできました。

ぎりぎり間に合った形です。

習近平はわざわざ“眠れる獅子(日本)”を起こして自分で自分の首を絞める結果となってしまったわけですが、それもこれも、彼が「同じ手は二度通じぬ」という基本を知らなかったことに原因があると言えましょう。

南鳥島にある、日本最東端の碑
南鳥島にある、日本最東端の碑(写真=国土交通省関東地方整備局特定離島港湾事務所/CC-BY-4.0/Wikimedia Commons

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