15年の時を経て再び「希土類禁輸」を発動

それから15年の時が経った2025年。

日本の高市首相の発言(※)に端を発し、ふたたび日中関係が冷え込むと、習近平はつぎつぎと日本に圧力をかけてきました。

(※)国会にて岡田克也議員が「存立危機事態」について追及したときの高市首相の返しのこと。

「中国人民は日本への渡航を自粛せよ!」
「日本の水産物の輸入を止めよ!」
「日本アニメの上映を中止せよ!」
「日本へのパンダの貸し出しを拒否せよ!」

しかし、このどれもがまったく効果がないことを悟った習近平はついに“伝家の宝刀”を抜くことにしました。

それが「希土類禁輸」です。

――15年前に日本はこれに屈服した。こたびも泣いて赦しを乞うであろう。

しかし。

何か発するたび動くたびにその無能ぶりを露呈し、政治経済に疎いことがバレてしまっている習近平ですが、ここにおいて兵法にも疎いことが露見してしまいました。

彼には「同じ手は同じ相手に二度通用しない」という兵法の基本すらわかっていなかったためです。

中国希土類コンセプト
写真=iStock.com/wildpixel
※写真はイメージです

15年で日本は中国依存度を半分以上落とした

相手がよほどの馬鹿でもない限り、“痛い目”を見た者はかならず対策します。

15年前、日本はいやというほど「中国危機チャイナリスク」を思い知らされましたから、その間せっせと危機回避リスクヘッジに力を注いでいました。

①希土類を中国以外の国から調達する態勢を整える
②いざというときに備えて希土類の備蓄を行う
③廃品から希土類を回収リサイクルする技術研究にも注力する
④そもそも希土類を使わなくてもよい代替品の技術開発も並行して行う

これらの多角的努力が功を奏し、この15年で希土類の中国依存度を50〜60%ほどまで落とすことに成功していました。

これで中国から「禁輸措置」を受けても、それがただちに「経済を直撃」ということはなくなりました。