質の高い仕事をするにはどうすればいいか。心理学者の内藤誼人さんは「性格が完ぺき主義の人は、いつでも100点を目指すが、そんなに無謀な目標を立てていたら、人は行動できない。仕事は大雑把でいい加減なくらいが結果的にうまくいくことを証明する研究がある」という――。
※本稿は、内藤誼人『「すぐやる人」に変わる心理学』(明日香出版社)の一部を再編集したものです。
大量の創作が「名曲」をつくる理由
物事を先延ばしにする人には、「完ぺき主義すぎる」という特徴があります。
物事をいいかげんにやることができないのです。
私のように性格がちゃらんぽらんな人間は、何事に対しても「まぁ、適当なところでいいか」と考えます。100点満点のうち、70点もとれれば十分に合格点だと考えます。
ちなみに私は原稿の推敲もしません。誤字脱字があろうが、意味の通らない箇所があろうが、気にしません。完ぺきに100点の作品を書こうなどとはまったく考えていないので、かなりのスピードで文章を書くことができるのです。
ところが完ぺき主義の人は、こういう態度をとることができません。98点でも満足しないでしょう。「100点以外は0点と同じ」と考えるのです。
これでは仕事もはかどるわけがありませんし、同じ場所でずっと足踏みしつづけることになりがちです。
もっといいかげんでいいのです。仕事というものは、「質」より「量」で勝負したほうが結果的にうまくいく、ということを示す研究もあります。
モーツァルトは35歳で死去するまでに約600曲、ベートーベンは生涯で約650曲、バッハはなんと1000曲以上も作っています。では、それらすべての曲がどれもこれも素晴らしい作品なのかというと、そんなこともありませんよね。
高く評価されているのはそのうちのいくつかにすぎません。

