2028年以降に内部に入れなくなる国宝城
第3位は、やはり「国宝5城」のひとつの松本城(長野県松本市)。この城の天守は、大天守を中心に、北に乾小天守が、南東に渡櫓、辰巳付櫓、月見櫓が連結され、黒い鳥が翼を広げたようで美しく壮観だ。
建築年代は、大天守と乾小天守は文禄2~3年(1593~94)ごろ、辰巳付櫓と月見櫓は寛永10~11年(1633~34)ごろの増築、というのが市の公式見解だったが、もっとあたらしいという主張もあった。そこで、令和4~6年(2022~24)に「年輪年代法」による調査が行われ、月見櫓以外は、文禄3年(1594)から慶長2年(1597)に建てられたことが明らかになった。月見櫓の建築年代も、寛永3年(1626)から2年程度とわかり、考えられていたよりも古かった。
いずれにせよ、現存天守では2番目に古く、もし犬山城が移築であれば、最初からその場に建てられた天守としては最古ということになる。
この天守だが、現在、耐震補強の工事が予定されている。大天守以下5棟をすべて鉄骨補強するという大がかりなもので、はじまると数年間は天守の内部に入れなくなる。着工予定は令和10年(2028)年以降とされており、いまのうちにじっくり見ておくに越したことはない。
「デコポンかき氷」が絶品
第2位には鹿児島城(鹿児島県鹿児島市)を挙げる。この城の最大のみどころは、令和2年(2020)に復元された御楼門で、櫓門としては全国最大級の規模を誇るものだった。「たかが門」ではない。この門は事実上、鹿児島城の天守に相当する建築だった。
慶長5年(1600)の関ヶ原合戦後に島津家久が築いたこの城には、天守も重層櫓もなく、石垣もさほど高くなくて水堀も狭かった。77万石の大大名にしては、防備が手薄だったようにも見える。だが、江戸時代も薩摩藩だけは、各地に武士団が集住する形態が残され、本城の鹿児島城だけを鉄壁の要害にする必要はなかった。だから、室町時代の守護の館のような形態が保たれたのだが、城のシンボルは必要だ。それが御楼門だったのである。
発掘調査および古写真の解析などの結果を活かし、文化7年(1810)に木造の橋から架け替えられて現存する石橋の前に、伝統工法により史実に忠実に復元された。
また、この城は本丸に建つ鹿児島県歴史・美術センター黎明館がすこぶる充実している。展示されている史料が膨大で、しかも展示方法がわかりやすく、城に絡んだ博物館としては全国屈指の充実度を誇る。しっかり見ようとすれば、丸1日を要するほどの内容である。
しかも、特別展として8月23日まで「大恐竜展2026」が、8月31日までは「動き出す妖怪展 KAGOSHIMA」が開催されているので、子供も大よろこびすること請け合いだ。レストランも充実し、暑さにもしっかり対応している。筆者は「デコポンかき氷」を食べたが絶品だった。



