ヨーグルト・チーズもOK、「出発前」でもいい
牛乳の他にヨーグルトやチーズをとっていただいても効果があります。ただし、チーズは糖質の含有量が牛乳よりも少ないので、クラッカーやパンなどを併せて糖質を補うことをお勧めします。いずれも1回につき糖質35g、乳たんぱく質10gぐらいを目安にとりましょう。インターバル速歩を小分けに行った日は、その日最もたくさん歩いた後にとるようにするといいです。
ただ、「自宅から駅までのコースがインターバル速歩に最適なのだけれど、すぐに電車に乗ってしまうので運動後30分以内に乳製品をとるのは難しい」というケースもあると思います。そういうときは、自宅を出る前に牛乳やチーズ+パン、ヨーグルト+蜂蜜などで乳たんぱく質と糖質をとっておきましょう。
“運動後30分以内”というゴールデンタイムは、“「ややきついと感じる」強度の運動で筋肉内のブドウ糖が消費され始めてからどのくらい経てば、ブドウ糖やアミノ酸が筋肉で吸収されやすくなるのか”という研究を基に設定されています。その研究によると、厳密には「ややきついと感じる」強度の運動をして10分くらい経った頃から、吸収率が高まり始めることが分かっています。
一方、牛乳を飲んでから30分くらい経つと血液中に増加したブドウ糖とアミノ酸の量がピークに達することも分かっています。このピークと筋肉での吸収率が高まっているタイミングが重なれば、効率よくブドウ糖とアミノ酸を取り込ませて、筋肉を回復させることができます。
乳製品で、頭打ちだった筋力が“底上げ”される
単純に考えれば、自宅を出る前に牛乳をはじめとする乳製品で糖質と乳たんぱく質をとっておいて、その20分後から速歩きを始めるようにすると、うまくタイミングが重なるということです。
実際、運動後に乳製品をとることによって、インターバル速歩の筋力向上効果が高まることも科学的に実証されています。
図表1は、インターバル速歩を6カ月以上続けている中高年女性に、さらに5カ月間継続していただき、運動後30分以内にミルクプロテイン(乳たんぱく質7.6g)と糖質サプリメント(糖質32.5g)をとった方々(摂取群)ととらなかった方々(対照群)に分類して膝屈曲筋の変化を比較した試験の結果です。
出典詳細:
Okazaki K,et al.:Effects of macronutrient intake on thigh muscle mass during homebased walking training in middle-aged and older women. Scandinavian journal of medicine & science in sports 23:e286–e292,2013.を基に作成
インターバル速歩の筋力向上効果は5カ月間継続した時点で頭打ちになることが分かっています。それ以上続けてもさらなる向上は期待できないということです。私たちがインターバル速歩の目標を“5カ月間継続すること”に据えているのもそのためです。
実際、摂取群、対照群ともに試験を開始した時点で筋力向上効果は頭打ちになっていましたが、5カ月後、摂取群では膝屈曲筋群断面積が平均3%増加し、膝屈曲筋力は平均16%上昇していました。一方、対照群ではそれらの顕著な上昇は得られませんでした。その結果、摂取群のほうが大きな上昇度となりました。

