トースターが万能調理器になる
さて、今回注目したいのは、オーブントースターによる調理である。開発に試行錯誤していた頃、高橋さんは「このトースターは、万能調理器として仕上げられるのではないか」と気がつく。「高価な商品ですので、朝も夜も使えると、お客様も満足していただけるかもしれない」と考えた。
そこでヒーターの調整が終わると、今度は専用のグリルパンの開発に着手した。このグリルパンを使えるのは、フラッグシップモデルと一回りコンパクトな4枚焼きの「グラファイト グリル&トースター」である。そのまま食卓に出せるよう、おしゃれなデザインに仕上げた。
加熱用の調理器具のうち、油が落ち焦げつきにくい波形の底面にした浅型(深さ2.1cm)は、フラットな底面の深型(深さ4.1cm)のふたとしても使える。その他、蒸す際に敷くすのこも付属。フラッグシップモデルにはご飯が炊ける「炊飯」メニューを搭載しているため、炊飯釜や計量カップもついている。
それぞれ鋼板に耐熱セラミック塗装を施した。ふたをして焼くと、グリルパン内部はフラッグシップモデルなら320度(4枚焼きは330度)まで上がり、周囲360度から均一に加熱するので、短時間で料理が完成する。
ほったらかしでハンバーグから炊き込みご飯まで
開発中、内部が見える耐熱ガラスのふたも検討したが、厚みがあるためグリルパン内が、230度までしか上がらないことがわかった。「タイマーを長く設定し、230度で焼く設定にもできたのですが、そうすると肝心のパンを焼く2分に設定できなくなってしまう。パンを焼ける15分タイマーにするため、高温になる現在の設計になりました」と高橋さん。
グリルパンの試作中、ハンバーグを焼いてみたところ、四方八方から熱が届くためふっくらしたボール状に焼けた。切るとジュワーッと肉汁があふれる。それを社内でプレゼンしたところ、大いに盛り上がり搭載が決定した。ハンバーグの調理時間は15分である。
グリルパン調理の一番人気は、焼きいも。アラジンの製品マニュアルと公式レシピサイトには、アレンジトーストなどのパンメニューのほか、パスタやグラタン、ハンバーグ、グリルチキン、サラダチキン、肉じゃが、カレー、ミネストローネ、炊き込みご飯、クッキー、ケーキなど多彩なレシピが掲載されている。
ふたをして調理するのは、庫内を汚さないためでもある。一般的なオーブントースターにも言えることだが、庫内が汚れると、発火の恐れがあるほか、反射効率が悪くなり温度が上がりにくくなる。


