初任給上昇率を超える中小企業の年齢層
では、初任給の伸び率が他の年齢階級の賃上げ率より高いという傾向が、統計データで確かめられるだろうか? 以下では、「賃金構造基本調査」(厚生労働省)を用いてこれを分析することとする。
企業規模別・年齢別・大学卒の2023年から2024年への変化をまとめると、図表1の通りだ。以下では、従業員1000人以上の企業を「大企業」、100~999人を「中企業」、10~99人を「小企業」と呼ぶことにする。
図表1において、「20~24歳」の欄の数字が、ほぼ大学卒の初任給であると考えることができる。
ここで注目されるのは、初任給の上昇率よりも高い上昇率を示している年齢階層があることだ。中企業の場合には、30~34歳と、45歳以上の上昇率が、初任給の上昇率を超える。
これは、大企業からの転職者を受け入れる市場で賃金が高騰するからではないだろうか?
中企業の給与が大企業を上回る年齢層
大企業の場合、45~49歳の上昇率は、初任給上昇率を超える。これは、他の大企業からの転職者を受け入れることの影響ではないだろうか? なお、小企業の場合には、こうした傾向は見られない。
さらに、図表2で見られるように、60歳以上では、中企業の給与水準が、大企業を上回る。これは、極めて注目すべき現象だ。ここで述べた年齢層に関する限り、大企業の賃金水準が最も高いとは言えなくなっている。
なお、中企業の場合の年齢別賃上げ率は、図表3に示すとおりだ。



