個別株投資とインデックス投資の違い

ここまでの議論を踏まえると、「では具体的に何をすれば良いのか」という疑問が生まれるでしょう。その答えはシンプルです。株式投資を行う場合、個別株ではなく、インデックスファンドを中心に据えることをお勧めします。

個別株投資は、企業ごとの業績や経営判断、競争環境など、ミクロの要因に大きく左右されます。これは専門的な知識や継続的な情報収集を必要とし、多くの人にとって再現性の高い方法とは言えません。

一方、インデックスファンドは市場全体に分散投資する仕組みであり、個別企業のリスクを抑えながら、経済全体の成長を取り込むことができます。インフレ環境において企業全体の売上や利益が伸びるのであれば、その恩恵を広く受けることができるのがインデックス投資の強みです。

投資額の目安は「手取りの2割」

さらに重要なのが、投資のタイミングです。相場の上下を予測して売買することは、プロであっても極めて困難です。そこで有効なのが、ドルコスト平均法です。これは毎月一定額を継続的に投資する方法であり、価格が高いときには少なく、安いときには多く購入することになります。その結果、平均取得単価が平準化され、相場変動のリスクを抑えることができます。

上念司『高市政権は日本経済を救えるか』(扶桑社)
上念司『高市政権は日本経済を救えるか』(扶桑社)

具体的な目安としては、手取り収入の2割程度を毎月投資に回すことを一つの基準とすると良いでしょう。これは無理のない範囲で資産形成を継続するための現実的なラインです。重要なのは、短期的な値動きに一喜一憂することではなく、長期にわたって積み立てを継続することです。

インフレ時代においては、「いつ始めるか」よりも「続けること」の方が重要です。市場は短期的には大きく変動しますが、長期的には経済成長を反映して拡大していきます。

インデックスファンドとドルコスト平均法の組み合わせは、この長期的な成長を着実に取り込むための、最もシンプルで再現性の高い方法です。

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