「identity」にハマる日本語がない
色々な言語を学んでいると、ある言語から違う言語に翻訳しようとした時に、一語でバチッとハマる単語がないことがあります。
例えば、英語で「identity」という単語がありますが、これを伝統的な日本語の一語であらわすのは困難です。この一語でハマる単語を持っているということは、その文化がそれを大事にしている証拠だと僕は考えています。
identityの例でいうと、英語圏ではそれをとても大切に扱っていて、自分のことを深く理解しようとする時間が、教育の中などでもたくさん設けられています。
一方で、日本では社会のことを知ろうという時間はたくさんあっても、自分のことを深掘りする時間は少ないように思います。
反対に、「反抗期」という意味を一語であらわす単語は英語にはないようです。皆無とまではいかなくても、英語圏では思春期はあっても日本でいわれるところの反抗期は比較的少ないようです。
目上の人の言うことは「絶対」といった、ともすれば抑圧ともとれる文化が東アジアに比べて少ないからなのかもしれません。
不安に思ったことの97パーセントは起こらない
オランダ語には、「niksen」という単語があります。
これは、「何もしない/目的を伴わずにボーッとする」ということを意味しており、「なぜ何もしないことが私たちに良いのか」という記事で紹介されています(「YES! Magazine」2022年8月17日)。
日本では「“何もしない時間”なんて、寝ている間だけだ」という人も少なくないのではないでしょうか。
多くの日本人が忘れてしまっている「何もしない自由」「何もしない権利」「何もしない幸せ」――。
幸せは生産性の中にではなく、「何もしない」にこそ隠れていて、あなたが見つけてくれるのを待っているのかもしれません。
「自分が休んでいる(何もしていない)間に、こうなってしまったらどうしよう」と心配する人もいるかもしれません。
そんな人に、知ってほしいことがあります。
「不安に思ったことの97パーセントは、結果としてほぼ何の問題にもならない」ということです。
「不安」というものは、私たちの心や身体、見た目の若さなどにたくさんの問題を引き起こすようです。
「不安」によって、以下のリスクが上がるそうです。
・IQの低下
・早期老化
・心臓病
・ガン
・うつ
・認知症
・人間関係の悪化
しかし、アメリカのコーネル大学のロバート・L・リーヒ博士らが発表した研究では、次の結果が出ています。
・心配事の85パーセントは実際には起こらなかった。
・起こった15パーセントも、そのほとんどは難なく対処できたか、むしろプラスの学びをもたらすものだった。
・結果として、心配事のうち実際に問題になったのはわずか3パーセントにすぎなかった(心配事の96パーセントは起きない、という数字を聞いたことがある方もいるかもしれませんが、それはまた別の研究)。
まずは、心配事のほぼすべては実際に起きないという、この事実を知ってほしいのです。


