長きにわたり首位の座をキープしていた

書影
吉田寛『東京大学で教わるゲーム学入門』(世界文化社)

『スーパーマリオ』がいかに破格のゲームであるかは、販売実績の数字からも裏付けられます。このゲームは、2000年4月の時点で4023万本を売り上げ、同年の『ギネスブック』に「史上もっとも売れたコンピュータゲーム」として登録されました(その後、『テトリス』や『マインクラフト』に追い抜かれています)。日本国内では681万本(2003年3月末時点)を売り上げ、単体タイトルの売り上げとしては、2021年に『あつまれ どうぶつの森』(任天堂、NS、2020年3月)に追い越されるまで、長きにわたり首位の座をキープしました。

『スーパーマリオ』のブームは発売直後から始まり、発売月の1985年9月だけで120万本を売り上げ、4カ月で300万本を突破し、1987年には500万本に到達しました。このゲームは、「ファミリーコンピュータ」本体の売り上げにも貢献し、本体の販売数は1986年1月に620万台に到達しました。またアメリカでは、1985年10月の「ニンテンドー・エンターテインメント・システム(NES)」の発売と同時に『スーパーマリオ』が発売され、ローンチタイトル(ゲーム機本体と同時に発売されるゲームソフト)として本体の普及を後押ししました。

マリオは「世界一有名なキャラクター」に

なお1986年2月には『VS.スーパーマリオブラザーズ』というタイトルでアーケードゲームにも移植されましたが、日本では任天堂はすでにゲームセンターのビジネスから撤退していたため、海外のみでの発売となりました。

「Qレーティング」というアメリカの広告業界の好感度調査(1991年)によると、アメリカの子どもたちの間で、マリオはミッキーマウスよりも人気があるという結果が出ています。これは新たに「日本最大の文化的輸出品」となったゲームが「アメリカを侵略」したことを象徴するエピソードとして語り継がれてきました。『スーパーマリオブラザーズ』のヒットは、マリオを一躍「世界一有名なキャラクター」の座へと押し上げたのです。

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