恋人からもらった手紙を捨てる儀式

古田雄介『それ、死後もお宝ですか?』(集英社インターナショナル)
古田雄介『それ、死後もお宝ですか?』(集英社インターナショナル)

おしなべて見ると、こうしたサービスは世間への体裁や信仰心からというよりも、一人ひとりの胸の内から湧いてくる感情を納得させてくれる何かが求められているように思える。モノとの関係性を終わらせる説得力のある手続きとして、伝統宗教の力を借りている感じだ。本寿院や「みんなのお焚き上げ」が宗派不問のスタンスを取っているのも、そうした本質を踏まえてのことだろう。

実際、戦前生まれのある恩人は自分の持ち物に自分の名前を書き込む習慣を令和になっても続けているが、手放す際は名前をヤスリなどで削ることでモノとの関係性を終わらせていると話していた。

また40代になったばかりの友人は、破局した恋人からもらった手紙を捨てるときは、あえて上等な封筒を買ってきて、そこに入れたうえで蠟封し、燃えるゴミの日に出すという。いずれも周囲の伝統や宗教観と無関係なマイルールだが、決して手を抜かない。自分が納得するための厳粛な儀式だからだ。

封蝋のされた赤い封筒
写真=iStock.com/Olga Yastremska
※写真はイメージです
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