年齢と共に伸び続ける「結晶性知能」

一口に才能と言っても、そこには多くの可能性が存在します。たとえば、スポーツ界では「その種目の才能がある」という先天的な要素が必須になります。一方、ビジネス分野においては才能というよりは、「着想」とか、「ひらめき」といった後天的な要素が生命線になるでしょう。

あなたは「流動性知能」と「結晶性知能」という2種類の知能を知っていますか? 「流動性知能」の代表格は知識、計算、思考といった言語機能が主役になる知能です。学生時代のテストや受験勉強がその典型例です。

一方、「結晶性知能」は、キャリアを積むことによって得られる非言語のスキルのこと。大谷選手のバッティングやピッチングは結晶性知能の典型例でしょう。この2種類の知能と年齢との相関関係を図表1に示します。

図を見てもわかるように、結晶性知能は年齢と共に右肩上がりのラインを描きます。

つまりこの知能を獲得するには長いキャリアが求められるのです。人間国宝と言われる特殊な才能を極限まで高めた人たちのスキルは結晶性知能であることは明白でしょう。

これからの時代で求められるのは、間違いなく「結晶性知能」です。もはや記憶力の優劣でその人間の優劣を判断するのは時代遅れです。

「稀少価値」と「ニーズ」で個を磨く

キーワードは「稀少価値」です。その仕事に社会的ニーズがあり、その分野で稀少価値のある人はますます引っ張り蛸になるでしょう。

大谷選手は打つことも投げることも一流ですが、投打で一流になるという着想は、これまでの野球選手の概念を根本的に変えてしまったと言えます。およそ100年前に活躍したベーブ・ルースと比較されることもありますが、置かれた時代がまるで違うのです。普段の心構えについて、大谷選手はこう語っています。

児玉光雄『大谷翔平の思考法 「できない」を「できる」に変える』(アスコム)
児玉光雄『大谷翔平の思考法 「できない」を「できる」に変える』(アスコム)

「オフに取り組んできたものが試合で出来た時はもちろん嬉しいですけど、練習の中でも『うまくなる瞬間』を感じるときがあります。そういうときは嬉しいですね」(『道ひらく、海わたる 大谷翔平の素顔』扶桑社)

メジャーリーグという習熟したプロ社会では、「投げる」「打つ」どちらかの才能が不可欠ですが、現代のスポーツ界では不可能であるとされた「打者」と「投手」の両面で頂点を目指すという大谷選手特有の着想が彼を希有なアスリートに仕立てたのです。

誰もが安価で手に入れることのできる情報の価値は近年著しく下落しています。自分の「売り」を「稀少価値」と「社会のニーズ」という2つの尺度で判断して、そのスキルを極限まで高めることに努めてください。

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