若いころから「男は金づる」
テレビや講演会などでは断言や決めつけを多用し、歯切れのよさ、明快さ、迷いのなさなどを印象づけ、それが彼女に呑まれた者にとっては説得力となり、占いや墓石の販売で大いに力を発揮した。
若いころはたしかに美人だった。静岡の老舗の眼鏡屋の跡継ぎ息子が銀座を歩いているとき、出勤する細木に目を奪われ、後をつけて店を突き止め、後で結婚したという逸話もあるくらいだ(1年で離婚)。
「男は金づる」という男性観・人生観も若いころから身につけていた。その最高到達点が「歴代首相の指南役」安岡正篤との結婚「誓約書」である。
当時、安岡は老人性認知症が始まり、細木にすれば、安岡はたぶらかすのが容易なボケ老人にすぎなかった。
そのころ「どう安岡先生と懇ろになったの」と質問した知り合いの女性に、細木はこう答えたという。
「お酒よ、お酒。家じゃ飲ましてもらってないようだから、わたしが好きなだけ飲ましてる。お酒で“殺した”のよ」
「酒で殺すんならドジョウと同じじゃない?」
「そうよ、ドジョウと同じ」
と細木は笑ったという。

