<strong>レンゴー代表取締役社長 大坪 清</strong>●1939年、大阪府豊中市生まれ。神戸大学を卒業後、62年住友商事入社。入社後、尼崎にある傘下の製紙工場に出向。以降、紙パルプ部門を歩む。2000年6月、レンゴー社長に就任。現在、全国段ボール工業組合連合会理事長、関西生産性本部会長を務める。
レンゴー代表取締役社長 大坪 清●1939年、大阪府豊中市生まれ。神戸大学を卒業後、62年住友商事入社。入社後、尼崎にある傘下の製紙工場に出向。以降、紙パルプ部門を歩む。2000年6月、レンゴー社長に就任。現在、全国段ボール工業組合連合会理事長、関西生産性本部会長を務める。

レンゴー社長の大坪清は、一連の派遣切りに対して違和感を持った経営者の一人である。

「確かにリーマンショックは日本の経営者を心理的に萎縮させたとは思います。その結果、固定費ではない変動費扱いの派遣会社との契約を一気に打ち切ってしまった。しかし、私自身は長期的に見て、いくらアメリカの影響があるといっても派遣を一挙に切ってしまう必要はなかったと思っています。1990年代にIT革命が起こり、00年以降、時代はニューエコノミーだという表現がずっとされてきたが、今回の派遣切りはニューエコノミーじゃない。90年代と変わらんじゃないかというのが私の率直な思いでした」

(小原孝博、熊谷武二=撮影)