「いずれ透析になるかも……」は要注意

次に、腎機能が落ちていることがわかったら、透析を避けられる医師を選ばなければなりません。ここで腎臓のことをよく知らない内科医にかかっていたら、いずれ透析は避けられません。

腎機能が落ちていても、最初のうちは自覚症状がありません。自覚症状がない状態で、医師から「検査をしながら様子を見ましょう」と言われたら、それで大丈夫だと思ってしまうでしょう。

しかし、様子を見るということは「悪化していく様子を見る」ということであって、快方に向かう可能性はありません。

このとき、あなたが医師に強く問わなければならないのは、「私を透析にならないように救えるか」です。

その問いに対して、「いずれ透析になるかもしれないけど、いつかはわからない」などと答えたならば、その医師は、あなたの腎臓を治す技術を持っていません。

とはいえ、腎臓病専門医でなければ、それが正直な答えでもあります。一般的な内科医に、腎臓病の治療は無理です。だから、腎機能が低下しているとわかったら、頼りになる腎臓病専門医を探さなければならないのです。

もちろん、今かかっている病院で、腎臓病専門医に紹介状を書いてもらえたらベストです。しかし、それがなくても大丈夫。インターネットで調べ、腎臓病専門医のいる病院を訪ねましょう。

ヘルスケア
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造影剤を軽い気持ちで使わない

CTやMRIなどで画像撮影を行なうときに、より確実に診断を下すために造影剤を使うことがあります。ただし、医療機関が勝手に造影剤を用いることはできず、患者さんの承諾を得なければなりません。

というのも、造影剤にはリスクがあるからです。なかでも、「造影剤腎症」という言葉があるくらい、腎臓に悪い影響を与えるタイプのものがあります。

ただ、造影剤自体は優れた薬剤で、使用することでがんの早期発見率も高まります。とくに、膵臓がんのような見つかりにくいがんには有効です。

また、普通はCTやMRIの撮影で使用する量は少しですから、腎臓が悪くない人に対して、医師が注意して使う分には問題はありません。

一方で、腎臓が弱っている患者さんが使うとかなり悪影響を受けるため、そうした患者さんには、造影剤の使用前と使用後に大量の点滴をして造影剤を速やかに洗い流すという方法が取られます。

このときも、患者さん自身が「自分の腎臓が悪いかどうかわかっていること」が非常に重要であり、同時に医師の側にも知識と技術が求められます。

画像診断医としては、病気を見逃したくないから、造影剤を使うことを望みます。患者さんとしても、「どうせ検査を受けるなら、より正確にわかるほうがいい」と、使用を迷うことなく承諾しがちです。

しかし、腎臓が心配な人は、安易に受けないよう注意が必要です。もし、どうしても受けなければならない場合、前後に必ず尿アルブミンの検査をし、腎機能に変化がないか確認してください。