「ZIP!」の制作スタッフが、芸能人の名前が入った台本と思われる資料や番組シフト表をSNSにアップし、問題となっている。ITジャーナリスト鈴木朋子さんは「企業にとって社内情報の漏洩は、経済的な損失や社会的な信用の失墜に繋がる。一方で、問題を起こした人は企業の就業規則に基づいて処分されるだけでなく、実名や顔写真がデジタルタトゥーとして残る」という――。
オフィス街でスマホを使用している女性
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なぜ新入社員は社内情報を投稿するのか

桜の季節とともに、今年も多くの新入社員が社会への第一歩を踏み出した。苦難の就職活動を乗り越え、ついに憧れの仕事に従事している喜びを胸に秘めつつ、新たな業務の習得に追われる毎日だ。

学生時代とは違う刺激的な毎日を友達と分かち合いたい――。そこで、自分が働いている様子がよく伝わるように、資料やPC画面などの写真を添えて投稿する。

しかし、言うまでもなく、それは社会人としてアウトな行為だ。

4月に入り、日本テレビのロゴが入った入館証や芸能人の名前が入った台本と思われる資料などがXで拡散されている。スクリーンショットを見ると、日本テレビ系「ZIP!」の制作スタッフがInstagramのストーリーズへ投稿したものと思われる。拡散されている投稿のなかには「親しい友達」という、公開範囲を特定の人にだけ限定しているストーリーズも見られる。

友人がスクショを撮り、流出させた?

今の若者は、多くの人と繋がるメインアカウント以外に、仲良しの友人だけと繋がるサブアカウントを運用する人が多い。推測にはなるが、前述の事例はサブアカウントへの投稿をさらに公開範囲を絞って投稿したものが流出したと思われる。また、ストーリーズは24時間で自動消去されることも気を緩めた原因だろう。

他にも、NTT東日本の社員がシフト表と思われるPC画面や内示資料をInstagramのストーリーズに投稿して拡散されている。こちらは「BeReal.」というSNSへの自撮り投稿も一緒に投稿されている。

「BeReal.」は、1日1回、通知が来てから2分以内に自撮りと風景を同時撮影して投稿するSNSだ。加工した写真を投稿できない仕組みになっているため、「リアル」を共有できるとZ世代に人気がある。

BeRealの公開範囲は、繋がった友人だけだ。となると、InstagramのストーリーズとBeRealでの両方で当該社員と繋がっている人がスクリーンショットを撮り、流出したということだ。他にも、三菱電機グループ企業の社員が社内資料を投稿したり、外資系コンサル勤務と思われる人がPC画面と自撮りを投稿するなど、新入社員に限らず情報漏洩を行い、炎上へと繋がっている。