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小売業界で先行した賃金アップ

13年春の賃上げ額は前年比でわずか月額74円(連合の5月8日時点の集計=3143組合)。デフレ脱却を掲げる安倍晋三首相の経済界への異例の賃上げ要請で小売業を中心に賃上げ報道が相次いだ。だが、いざ蓋を開けてみれば、ただの空騒ぎだったわけだ。

月額74円だと年間で900円弱。リフレ効果は皆無に等しい。原因は賃上げを要求しなかった労組側にもある。賃上げは毎年自動的に昇給する定期昇給(定昇)と、そこに上乗せするベースアップ(ベア)で構成される。賃上げの牽引役であるトヨタ自動車の労組をはじめ大手自動車労組や電機労組が4年連続でベアの要求を見送ったほか、NTT労組など大手労組も軒並みベアを要求しなかった。